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第33回コンセール・パザパ

2022年10月21日(金) 17時00 開演 (16時30 開場)
ルーテル市ヶ谷センター

ごあいさつ

ふと気になって過去33回のプログラムを引っ張り出し、ごあいさつ欄を読みました。32枚の中から、第19回 (2008年10月3日) をご紹介: 2008年9月8日、パリ国立高等音楽院教授イヴ・アンリ先生が、東京の市立中学校のアウトリーチ授業の依頼を、快く引き受けてくださいました。中学生とご父兄が音楽室に集まり、楽しいお話とピアノ演奏を聴きました。夢の1時間の後、沢山の質問が続きました。一人のお母さんの「音楽で一番大事なことは何ですか?」という質問に、先生は即座に「誰かと音楽を共有することです」と答えられました。誰かと共演する、誰かの演奏を聴く、そして誰かに聞いてもらい喜びを共にする・・・。何とすてきな答えでしょう!国際的に活躍されているピアニストの魅力の秘密がわかった気がしました。そしてその点では私達のこの小さなコンサートも、同じ視点に立っているのではないかと、改めて気づきました。 [ここから2022年9月某日] 立ち去らないコロナに対する見えない不安を絶えず心のどこかに抱えながら、音楽に時間を忘れるひとときは本当に貴重でした。今年もまた知り合いの演奏者の姿に、また誰かの一曲に、ちょっぴり新鮮な感動と喜びを見つけていただけたら嬉しいです。暖かい拍手、本当にありがとうございます。

出演者一同

PROGRAMME
17h00
1
Mandolin-Grooveマルロ・シュトラウス
星空マルロ・シュトラウス
mandolin鳴海喜代美
WITH コロナが日常になってしまいました。このような中でも、音楽は何も変わらず心を癒してくれます。こうして音楽を楽しめることを幸せに思います。
2
デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲モーツァルト
ノクターン op.3 no.4フォーレ
佐藤優子
今年もまた、心惹かれる曲を弾ける事、幸せです。この曲は、当時経済的に困っていたモーツアルトが、ポツダムの宮廷室内楽長でチェロの名手デュポールの関心を引こうと、彼のソナタより「メヌエット」を主題に即興演奏して生まれた作品です。二長調でとても美しい曲です。フォーレのノクターン4番はゆったりとのびやかな旋律、和声、低音の夕べの鐘のような響き、弾いていて夢見ごこちになってしまいますが、弾く程にその心地良さの中に不思議に複雑なニュアンスがひろがって、表現することの難しさも感じさせられる曲です。
3
ピアノソナタ op.7 第3・第4楽章ベートーヴェン
大庭 泉
この曲はベートーヴェン26〜27歳で作曲された初期ソナタ。32曲のソナタ中2番目に長いので、特に気に入っている後半を弾くことにしました。 第3・4楽章とも変ホ長調。第3楽章は4分の3拍子で、主部は室内楽的、中間部は変ホ短調でピアニスティック。第4楽章は4分の2拍子のロンド。幸福感にあふれる主旋律を含む主題が対照的に荒々しいハ短調の中間部を挟んで3回繰り返され、最後にうっとりしたハープの調べで終わります。
4
左手のための2つの小品 op.9スクリャービン
プレリュードとノクターン
松村和江
1月に右手を骨折してしばらくピアノが弾けない状態でしたが、この際、一生弾く事はないだろうと思っていました左手の為の楽譜を手に入れボツボツ弾きはじめました。中々5本の指だけで弾くのは指使いを考えたり頭の中で右左の脳が混乱して難しい部分がありました。どのくらい弾けるか挑戦してみたいと思います。
5
マズルカ op.50 no.1・2・3ショパン
檜垣知子
ショパンのマズルカは日記帳のようです。読みやすく細やかな感情がこめられていて弾き手に日々の気持ちを大切にするようにと言われている気がします。その中で 0P. 50 の3曲は際立って個性が強い組み合わせで大変興味をそそられます。No 1 G-dur 始めに、ぱっとD音がなりその音に乗せて最後まで軽快に。No 2 As-Dur 何とも柔らかい暖かい和音に包まれて始まり、エレガントなメロディーに歌い継がれ,終結部はなんとも美しい。No3 Gis 音(No最終音As)から単旋律で歌いだしバッハへの敬意がみられマズルカらしくない緊張感を呼び、力強さ、優しさなどが展開され終盤の転調は圧巻です
6
ピアノ協奏曲 第2番 第2楽章ショパン
「鏡」より 鐘の谷ラヴェル
山形典子
不滅なるショパン、私の戯言
もし ショパンが今の世に生きていたら 国々で戦っている悲惨で恐ろしい状勢をどう思うかしら。きっと怒りに燃え嘆き悲しむでしょう。再び平和が訪れ人々に笑みが取り戻った時、未知の国から ひょいと Monsieur Chopin が 来日する。そして不意に パザパの会に現れる。私達の演奏に耳を傾け、 Très bien, merci ! (=素晴らしい!)と言ってくださるかしら?! (ここまで山形記載)
F. Chopin “ Oui, madame, Bien sûr !” ショパン「うい、マダム、もちろん! 」 (天国からの声) 
7
4つの小品 Op.119ブラームス
光武佳子
これを書いている今は4曲弾けるだろうかとためらったり、どう弾けばよいか分からなくなって苦しいときです。ブラームス晩年の奥深いピアノ作品をそんなに容易に弾ける訳ないよ、と自分を慰めながらいます。でも音楽の喜びを信じて、自分のうちの声を探してゆっくりと「一歩ずつ」(パザパの意味です)いけばきっと大丈夫ですね。こうして皆様と音楽で繋がり集うことが毎年の大きな楽しみです。励みの原動力にもなっています。気が早いですが、来年もどうぞよろしくお願いいたします!  
8
甲斐の峡平井康三郎
しぐれに寄する抒情平井康三郎
九十久里浜平井康三郎
くちづけアルディーティ
soprano中本貴子
piano入川めぐみ
以前から「九十久里浜」を歌ってみたかったのですが 声質に合わないと言われ あきらめていましたが、今回は 勉強のつもりで思い切って挑戦しました。素敵な響きのホールで歌えることは最高です。
~ Pause ~
19h15
9
峠の我が家アメリカ民謡
mandolin大倉淳作
piano大倉景子
“懐かしや峠の家 木々のみどり 深く、ほがらかに 人は語り 青き空を 仰ぐ・・・”
この歌を聞いて思い出すのは、昔歩きまわった北アルプスの山頂近くの小屋。山では誰でもお友達。歩いてきた道の様子を伝え合い、山行の無事を誓い合う。嗚呼、次の夏こそ久しぶりに峠の我が家へ帰らねば!
10
ペパーミント・ジェットセヴラック
シャブリエ風にラヴェル
アルバムの一葉シャブリエ
献呈シューマン
河合佳子
「ペパーミント・ジェット」とは、南仏のリキュールの名前。ラングドック地方出身の作曲家セヴラックが、作曲を依頼され今から100年前に書かれたワルツです 2曲目は、グノーのオペラ「ファウスト」の中のアリア<花の歌>がモティーフになっておりラヴェルが最も敬愛していた作曲家 、シャブリエだったらどのように編曲するだろうかという彼の解釈を表した曲です。3曲目はシャブリエの小品で私が最も好きな曲。4曲目「献呈」・・・いつかは余裕を持って弾けるようになりますように!
11
ピアノソナタ 第21番 op.53ベートーヴェン
  <ワルトシュタイン>
杉本真理子
「話したいことがあるから、お電話ください」という一枚の葉書が全ての始まり。パザパメンバーの方からの音楽講座受講のお誘いから、この『ワルトシュタイン』との旅が始まりました。混迷の時代に聴くベートーヴェンは、明快かつ人間的で、特にこの曲はなんとも生き生きと活力に溢れ、明るい気持ちにさせてくれます。当時最新のエラールのピアノを駆使して「どうです、ピアノってこんなこともできるんですよ。楽しいでしょう!」と恩人のワルトシュタイン伯爵に語りかけるベートーヴェンの姿を想像して、楽しんで弾きたいと思います。
12
バラード 第4番 op.52ショパン
宮本令子
この曲は、1842年 ショパン32歳の時に作曲されました。この年音楽教師ジヴニー氏と、親友のマトゥシンスキが亡くなり、彼は大きな精神的ショックを受けたと思われます。この曲の始まり、静から紡ぎ出される優美さ、甘味さ、懐かしさ、優しさを断ち切る様に和音の連打があり、おとづれる静寂、そして始まる憤怒、悔しさ、涙も出ない悲しさの楽句が続き、救いも得られず曲は終わります。ショパンの慟哭が聞こえてくる様な、激しくも美しい曲です。
13
ピアノソナタ op.2 第3・第4楽章ブラームス
西本美子
本年も、コンセール・パザパに出演できますことを、とても嬉しく思います。ご準備くださり、本当にありがとうございます。皆様の演奏を聴かせて頂けますのを楽しみにしています。本年は、ブラームスの若い時代のソナタを勉強しています。この作品はクララに献呈されました。第3楽章はベートーヴェンの影響が感じられ、第4楽章は第1主題と第2主題によって統一されたソナタ形式になっています。導入部と終結部も印象的で、感情豊かな楽章だと思います。オーケストラの響きをイメージしながら練習しています。音色の変化が聴こえ、柔らかく広がる音楽が私の目標です。精一杯演奏させて頂きます。
14
ピアノソナタ op.111ベートーヴェン
北澤エリ
クラシックファンの夫のお供で、度々オーケストラの演奏会に足を運びます。
オケを聴きまくった身には、ピアノソナタ で交響曲の試作をしたと言われるベートーヴェンは理解し易い筈なのに、このソナタは別格でした。曲の構成以前に、根底にあるものが余りにも奥深く哲学的で。人前で弾くまでに14年を費した大御所もいると知り、凡人の私には何年必要なのかと落ち込む日々です。未だ目指す方向が見えず迷いばかりで、今後も向き合って行きたい1曲です。
fin


会 場
ルーテル市ヶ谷センター
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