2007
年11月、発表会が終わりアンリ先生のレッスンも終わり、さてさて本格的にシューマンにとりかかる。2月8日ということは1月中に仕上げる、そのためのあ
らかたのスケジュールを決め練習開始。でも色々雑用が入ったり、予定はどんどん遅れるものと決まっている。今回ステージパパは田舎から帰り、しっかりスケ
ジュール作りに入ってくれ、ありがたいのやら‥‥。
ちょうど時間的な中間にI先生のレッスンをいれる。久しぶりで「どうしたの?」なんて言われ「こうこうしかじかで‥‥」で。本当に先生の音は柔らかく室内
楽にはうってつけ。あらためてぼーっと聴きほれてしまう。全く余裕の無いちょっと恥ずかしいレッスンを終え、それでも一杯貰って改めて練習しきりなおし。
『今年のお正月はコンサートが終わってから』って決まっていたから年末のお掃除カット。さて自分の直された所がどうなっているかとMDに入れてみると、こ
りゃなんじゃ。落ち込んで戻れない。このころは辛かったですね。
Mさんからの年賀状に『兎に角練習』の一言。
気を取り直し。でも弾いていて楽しい。今回これがあったから持ちこたえられたのかな。1月に入ってからの毎日の早いこと、早いこと。今日も終わった、今日
も終わった。気がつくと半月がすぎていましたね。そこからはバリリ四重奏団のCDをカラオケにしていい気分で練習。楽しかったですね。凄く上手になった気
分です。プログラムの校正やらリハーサルの予定がメールに入りだすとちょっと緊張。なんとなく合わせられると言う気持ちと、大丈夫かなと言う気持ちのせめ
ぎあい。今回嬉しかったのは、肩にこなかったこと。姿勢だと思うけれど。K先生には何回かお世話になりほぐしてもらったけれど、以前のようなことにならず
体をキープできたのは大きな進歩!
いよいよリハーサル。もうやるっきゃないものね。譜めくり&通訳のU子さんと待ち合わせて会場へ。大きな練習場が確保されていてドキドキしながら
入って行く。4人とも人なつっこい笑顔で迎えてくれほっ〜。いつものことだけれど、一回目はお互いさぐり状態。「二回目になっても出来ないことはあなたの
問題」っと、凄く突き放された雰囲気を感じてしまい、これがヨーロッパって思う。
一週間なんて瞬き状態で過ぎて当日。来てくださる人の為にもお天気は重大。快晴!良かった!ホールの舞台からゆっくり客席を眺めてみるととてもいい感じ。
ここで弾くのね。三時半からゲネプロ開始。やっぱりシンコペーションが駄目。絶対上手くいくを信じてもう一度。出来た!当たり前なんだけど。弦が天井で響
いている。凄い。楽屋に戻るとちょうど四時。後三時間。意外にあっという間にたってしまう。ドレスの色は紫のシクラメンを思い出してね。良い色でしょう。
舞台裏。モーツァルトももう終わり。トィ トィ トィと声をかけてくれる。
最前列、端まで座ってくれている!最初は頑張りすぎないで!一楽章はまぁいった。ニ楽章は、弦と一体の音を心がける。三楽章のスケルツォは『神々の叡智の遊び』と言う意味。
楽しく弾かなくっちゃ。終楽章は天上から音が重なって聞こえてくるように感じて、一番好きなところ。テンポもOK。最後まで一息で‥‥‥カデンツものっ
た。OK。終わった。楽屋でチェロのウルバさんが、カーテンコールと声をかけてくださり、もう一度舞台へ。今日まで応援してくれた皆様、ハラハラドキドキ
の譜めくりのY子さん、お世話になりました。パリから応援してくれたごえんだま、ありがとう。終わった、終わった!長かったのか短かったのか、夢の世界の
おしまいです。この曲のように。
(2008年2月9日、浜離宮朝日ホールでのコンサートの翌日) |